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OSX向けトロイの木馬 Black Holeは、Windows/Macintosh両対応クライアントを含む

 ドイツ産と思われるOSX向けのRAT(Remote Admin Tool)、Black HoleのBeta版が公開されている。Black Holeは、OSXからの操作のみで無く、Windows用クライアントが用意されているため、WindowsからOSXを操作することが可能だ。サーバーとクライアントの2つで構成されており、サーバーはOSX用のみ、クライアントはWindows・OSX用の両バージョンが付属する。現状ではサーバーエディット機能は無い。

●サーバーに感染させ、Mac用クライアントで接続させた例。シェル以外の機能はMoreボタンで表示される。

blackhole-mac-win-client

blackhole-mac-client2

blackhole-mac-client3

 まだテスト段階らしく、シェルでの操作の他に、拡張機能としてGUIでの操作も可能になっている。具体的には、指定したURLへのアクセス(Safariが起動してアクセスする)や、シャットダウン、リブート、スリープといった操作の他、感染している旨を全画面表示させるOwned、アドミンパスワード要求などである。ただし、現状のバージョンでは、正直なところ一昔前のRATのような作りは拭えていない。


●Windows版クライアントで接続した例(ダイレクトコネクト)。最後の画像は、Ownedを実行した際のOSXのデスクトップ。

blackhole-win-client1

blackhole-win-client2

blackhole-win-client3

blackhole-owned

 また、今回入手した検体で調査した限りでは、単純にサーバーを実行しただけでは、再起動時に、サーバーがスタートするといった改変は行われていなかった。
 今後のバージョンアップで更に機能が追加された場合には、より注意が必要となる可能性もあるだろう。


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